午前十時の映画祭・・・観逃していた砂の器、観られて良かった日曜日
映画好きで、鉄道旅行ファンなのに見逃していた名作映画を、期間限定で上映していることがわかり・・・
昨日、その上映プログラムである新・午前十時の映画祭atTOHOシネマズ日本橋へ行きました。
それほど混んでいないだろう、なんて行ったら、なんと残席4、ギリギリ最前列で席を確保できました。
3月オープンのこのシネコンは、見やすいことこの上なく、一番前の席でも十分長時間鑑賞に堪えられます。
作品の方は、改めて記するようなものではありませんが、いろいろな偏見に耐えて放浪する父子の情愛・絆、日本人らしい正義感・思いやり、しかしそこに芽生えてしまった欲への執着ゆえの犯罪・・・刑事ドラマで涙を流しながら捜査会議をするというような稀有のシーンにまで至るほどの病に侵され里を捨てなくてはならなくなった父親役加藤嘉さんと子役の流浪のシーン回想、四季折々の美しい日本の自然にいながらたとえ桜が咲く時期になっても晴れることのない父子の流浪路に重なる交響曲・宿命・・・涙腺が決壊していました。
もちろん、鉄道旅行ファンのワクワク感もたっぷりです。
「事件現場となった蒲田の車両区にある101系」
「蒲田辺りを捜査中に背景に走る東海道本線登場する特急あまぎ157系(写真は185系を似りかえたもの)」
「島根県へ向かう際の特急まつかぜのキハ82系(写真は同系をリニア博物館で)」
まつかぜに乗っているはずなのに、一瞬だけ写っちゃうキハ28系・・・
「主人公に協力して証拠隠滅をはかった急行アルプスの165系(写真は同種169系)」
そして、この事件が生まれるきっかけになった島根県木次線・出雲三成、亀嵩へ・・・
食堂車のシーンも出てきました、捜査の合間に見せる丹波哲郎さんと現千葉県知事の森田健作さんのひとときのくつろぎ・・・1枚だけあった食堂車の写真も記念に。
帰っていてから批評みるたら、マイナスコメント多数ありましたが、日本の自然・人間の業・映画としての映像・音楽、もちろんチョコチョコ出る鉄道も・・・忘れられない1本に出会えた日曜日でした。(終)
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コメント
全国あちこちが登場して、何だかちょっと見てみたくなります。 調べてみると、松本清張の小説なんですネ!
投稿: サヌ・ヒロ | 2014年7月21日 (月) 06時55分
こんにちは~。モモパパです~。
冒頭のJR鶴見線大川駅のテンプレート写真。
昔と変わってないな~。
「砂の器」。
松本清張の作品ですね。
僕、原作読みましたよ。
今2時間ドラマでやってる西村京太郎スペシャルなんかよりもずっとずっと素晴らしい作品だと思います。
西村京太郎は昔は時刻表トリックを売りにしてましたが・・・。
もう時刻表トリックは通用しなくなっちゃったんですね。
投稿: モモのパパ | 2014年7月21日 (月) 10時32分
サヌ・ヒロさん
そうなんです、日本の四季の美しさが、逆におかれた父子の運命/宿命の厳しさを際立たせていました。
機会ありましたら、ぜひ。
投稿: キハ58 から サヌ・ヒロさんへ | 2014年7月21日 (月) 16時28分
モモのパパさん
いつ頃いかれたのかはわかりませんが、変わっていないですよ~。鶴見線もこの大川駅分岐のローカル色は際立っていますね。
西村京太郎さんの作品、素直に楽しめるので、ファンです。トリックはわかっちゃうと「ああそうか」感がでちゃうので、たとえば終着駅札事件のように物語としてその事件の背景が深いものはいつもでも心に残りますね~。
投稿: キハ58 から モモのパパさんへ | 2014年7月21日 (月) 16時33分
砂の器
を語らせると長くなりますよ

この映画の音楽担当の亡き菅野先生は私のヤマハ時代の
恩師であり、一緒に熊本ラーメンを食べた仲でもあります。
これまでみた映画の中で唯一原作を超えたものとして
位置づけているのがこの砂の器です。
加藤剛さんがピアノ演奏をする場面。菅野先生自らが
吹き替え(?)をされていて、ぽっちゃりした手が写る
度に、涙を流しながらプっと吹き出してしまい、まわりの
人達に何この人?ってヒンシュクをかったであろう映画館での
懐かしい思い出です
投稿: ターコイズ | 2014年7月21日 (月) 17時55分
ターコイズさん
ええっ、そうなんですか~!魔界転生なども監督されていますよね。凄いなぁ、ターコイズさんにはいつも驚かれます。
しかもお師匠さんなんて・・・ジャズ系のピアノ演奏も教わったりされたんですか。
投稿: キハ58 から ターコイズさんへ | 2014年7月21日 (月) 19時44分